「枯れた技術」は、「すでに広く使用されてメリット・デメリットが明らかになっている技術」のことで、「水平思考」(エドワード・デボノ提唱)は、「既存の概念に捉われず新しい角度から物事を見る」ということであり、要は「既存の技術を既存の商品とは異なる使い方をしてまったく新しい商品を生み出す」。結果的に開発コストを低く抑えることができるのが特徴。
IoTといえば最先端のデバイスや技術を使った高度なイメージを持たれている方も多いと思いますが、ここ数年の圧倒的な技術の進歩のお陰で、以前であればとても一般人が手を出せるような代物ではなかった技術ですら低価格、低リスクで手に入るようになりました。
その中でもチャットbotは身近なチャットを自動化できるツールとして非常に魅力的なものだと考えています。
なぜチャット?
チャットといえばインターネット初期の頃から使っていた方であれば一度は体験していると思います。
複数の方々と同時に画面上の言葉だけでやりとりする、そんなイメージではないでしょうか。
最近ではそれらが進化した形でSNS(TwitterやFB Messenger、LINE)になったり、Chatwork、Slackといったように、士日常や仕事の中にまで進出し、生活のインフラとして無くてはならない存在になりました。
今使いやすいチャットbotとしては(個人的な意見ですが)
などがあります。
これらの特徴として、特にdocomoのRepl-AI はノンプログラミングで簡単な応答ができるものが作れてしまうことです。
もちろん、エンジニアと協働すれば、より複雑なカスタマイズが可能で、こんな使い方もできるのかといった新たな発見もあると思います。
チャットとIoT
SNSもChatwork、SlackもIoTの一環には違いありません。
これらのお陰で業務の効率化やマーケティングの世界も大きく変わりました。
しかし、今回お話したいのはこれらをもっと介護・福祉の現場へ活かすことができないかということです。
自分自身も人工透析を受けるようになり、クリニックへ通っていますが、ここをもっとこうすればいいのに、ということが多々あり、ますますIoTで改善できることをもっと考えようという気持ちになりました。
従来であればシステムの導入にあたって、高価なソフトやハードの導入があり、中小規模の施設では導入に躊躇することも多かったと思いますが、これらチャットbotをベースにしたシステム開発を行えば、その問題を大幅にクリアできると考えています。
そこが「枯れた技術の水平思考」につながるのでは、と考えています。
勤怠管理や施設内の様々な確認事項、一つ一つを別々のシステムで管理するのではなく、Line botを利用し、圧倒的に利用しやすいインフラで業務効率を改善する。
難しいことを難しく考えるのではなく、分解してシンプルに考えて、今の技術に照らし合わせ最善の解を得る。
どんなサービスやシステム(ソフト、ハードとも)も使ってもらえないのであれば存在しないのと同じです。
使ってもらうためにはまず身近にあるサービスがベースとなり、既に体験していることが継続的な利用につながるのではないでしょうか。
まとめ
いま参加させてもらっているいくつかの研究会や勉強会などでもこのような話をさせてもらうことがあります。
そこではなかなか込み入った話をすることができないのが残念ですが、まずは自分が発言することでその考えに共感してくれる人が出てきてくれたらと思っています。
道は長いかもしれませんが、5年後、10年後の介護や福祉の現場を改善できればと思い、事ある毎に発言したいと思います。