マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。
統治のこと。『ガバメント』とは対照的な統治として位置づけられる。ガバメントは政府が上の立場から行なう、法的拘束力のある統治システムである。一方、ガバナンスは組織や社会に関与するメンバーが主体的に関与を行なう、意思決定、合意形成のシステムである。このガバナンスの意味をもとに、経営学の分野でも、「ITガバナンス」や「コーポレートガバナンス」という言葉が使われるようになった。これらは、株主や経営陣による企業の管理、統治という意味合いも含まれてはいる。だが、企業の利害関係者(株主、経営者、従業員、取引先など)の主体的な作用による、意思決定、合意形成のシステムが、本来の意味に近い。
自分自身が腎不全と判明してから2年弱、人工透析で福祉やクリニックのお世話になるようになって8ヶ月ほどが過ぎるようになりました。
そこで、患者自身とその取り巻く環境を大雑把にマインドマップでまとめたのがこちらになります。
非常に多くのサービスや人、考えなくてはいけないことが1人の患者に対してこんなにあるのか、というのがわかるかと思います。
これはあくまでも初期透析患者の立場で見たものであって、実際には長期の方や糖尿病や他の病気からの透析患者さんなどにいたっては更に考えることは多いと思います。
ただこれらの多くは利用者にとって目に見えないところにあり、教えてもらわなければ気がつくこともなく通り過ぎていくものもあります。
そこで必要なのがまずマーケティングの概念だと思います。
なぜマーケティング?
上のように図式化するだけでも、なぜそれが必要になるのかといった流れがつかみやすくなると思いますが、これらをちゃんと説明してくれるクリニックや医院、行政などはありません。
自分たちの領域の、更に狭いところだけで完結してしまうので、利用者としては一つ一つの関連性や、次に自分がやらなくてはいけないこと、考えなくてはいけないことが見えなくなってしまいます。
上にも引用していますがマーケティングで重要なのは商品をつくことではなく作った商品にどれだけ簡単にアプローチして、満足を得られるようにするか、といったところにあります。
行政もクリニックも基本受け身なわけですから、マーケティングなんて概念ありません。
サービスは利用者が自分で探すもので、その結果満足であろうが不満足であろうがやることに意味がある、いわゆる役所仕事ってやつですね。
しかし、そのサービスへたどり着けない人はどうすればいいでしょうか?
僕自身もIgA腎症という難病指定されている病気から人工透析へと進んだわけですが、IgA腎症について難病指定であることや、それに対する国の補助があることなどは自分で調べるまでわかりませんでした。
そもそも難病指定なんていう言葉すら知らないのが一般的だと思います。
あらゆるサービスをすべての人に届けるのは無理だと思いますが、行政もクリニックも改善すべきポイントはいくらでもあると思います。
そこで次に必要だと思う概念がガバナンスになるわけです。
なぜガバナンス?
行政もクリニックも利用者の方を向いてサービスを提供しているかといえば、そうは思えないというのが僕の意見です。
行政についてはある程度意見をすれば改善されていくものの、クリニックに至っては株式ではないだけで私的企業に過ぎません。
オーナー(経営者)が喜べばいいわけで、病院にMRさんが詣でる姿を幾度となく見ていますが、それがクリニックの満足度向上につながっているかといえばそうは思えません。
私的企業であるがゆえに自身の利益を最大化することが目的で、利用者のQOLは向上しません。
しかし、コーポレート・ガバナンスのように、クリニック・ガバナンスを設けることである一定の影響を与えることはできるのではないかと思います。
働く人にとっては親方(経営者)の意見が一番であって、利用者の意見は重要ではあるものの守る必要はないわけです。
自社(クリニック)を評価するのは経営者であり、患者ではない、嫌なら他所へ行け。
透析クリニックに多く見られる傾向だと思います。
こういったところを可視化し、最大限の満足度向上に繋げられるような仕組みづくりがあれば、クリニックの効率化と患者の延命にもつながるのではないかと考えています。
まとめ
とりとめなく今考えていることをざざっと書いただけなので、一体何を言いだしたんだと思われるかもしれませんが、マーケティングやガバナンスの概念は今後の福祉や介護にとって重要なものではないかと考えているからです。
目先の利益を追求することではなく、高齢化社会に向けて自立できることが迅速かつ重要な問題だと思います。
デザイナーがそこでなにをどう考え行動すべきかは、まだ自分にもわかりませんが、これからも折に触れて考えていきたいと思います。